気胸センターについて
2015年11月1日に呼吸器センターを開設し、2018年4月から「気胸センター」を併設することになりました。気胸という病気に対して、当院、神戸大学医学部付属病院 呼吸器外科、神戸大学医学部付属国際がん医療・研究センター(ICCRC) センター呼吸器外科と協力して治療に当たります。
気胸とは
気胸とは何らかの原因により肺に穴が開いて、そのから空気が漏れて胸の中の空間(胸腔:きょうくう)に空気がたまる病気です(図1、図2)。空気がたくさんたまると心臓を圧迫して命に関わる危険性のある危険な病気です。気胸の症状としては咳嗽(がいそう)、胸痛、呼吸苦などがあります。気胸の治療は空気漏れの程度が軽度であれば安静、中等度以上では胸腔ドレナージといって胸の中に管を入れて胸腔に貯まった空気を抜いてきます。そうすることで症状が改善します。空気漏れが持続する場合や、再発を繰り返す場合は薬を用いた治療(癒着術(ゆちゃくじゅつ))もしくは手術を行います。手術は当院では胸腔鏡(きょうくうきょう)というカメラを用いて小さな傷で行います(図3)。術後の傷は小さく、また痛みも軽度であり、早期退院が可能です。
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図1:右気胸の胸部レントゲン写真:右肺がしぼんでいます。
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図2:右気胸のCT:気胸の原因となる肺のう胞が見えます。
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図3:胸腔鏡による手術