診療放射線科
一般撮影
DRシステム(デジタルラジオグラフィー)
当センターの一般撮影(X線単純撮影)は全ての撮影室でCRシステム(コンピューテッドラジオグラフィー)からDRシステム(デジタルラジオグラフィー)に更新いたしました。
DRシステムとは、FPD(フラットパネルディテクター)と呼ばれる撮影装置を使用し、人体を透過したX線をデジタル信号に変換して画像化するシステムです。そのため、撮影後すぐに画像が確認することが可能で、従来と比べて検査時間が短縮しました。さらに、このシステムはダイナミックレンジ(X線画像の白い部分から黒い部分まで階調を失わずに表現できる明暗差の幅)が広く、画像解像度(細かいものの表現力)も高いことから、より細かな病変まで確認できるようになりました。また、新たな画像処理方法(ダイナミック処理)により低線量撮影が可能となり、旧装置と比較してX線撮影線量の低減が可能となりました。
マンモグラフィ
当センターの乳房撮影装置をFUJIFILM社製 AMULET Innovalityを導入しました。また、マンモグラフィー専用読影診断ワークステーションとしてNetcam社製 mammodite (マンモディーテ) を新規導入しました。導入したシステムは微少な病変の検出率が高く、より高精細なマンモグラフィー検査と診断が可能となり、高精度な乳房撮影システムの構築を実現しました。
<特徴>
- 直接変換FPD(フラットパネルディテクタ)を搭載しており、従来装置と比較して被ばく線量を低減し、高精細な画像を撮影することが可能になりました。
- 優しく乳房全体にフィットする圧迫板や圧迫自動減圧制御機能などにより、乳房圧迫時の痛みを軽減することができます。(旧装置との比較)
- マンモグラフィー読影診断ワークステーション(Netcam社製 mammodite)を導入したことにより、高精度なマンモグラフィー診断が可能となりました。
- X線の入射角度を変調させて連続的に複数の方向から撮影することにより、断層像(スライス画像)を作成する技術(トモシンセシス撮影)が可能になりました。それにより、乳腺の重なりに埋もれて発見が難しかった病変の観察が容易となりました。
<マンモグラフィー検診施設画像認定施設」の認定を受けました>
当センターは特定非営利法人日本乳がん検診精度管理中央機構より「マンモグラフィー検診施設画像認定施設」の認定を受けました。
<当センターでの対応>
- 当センターのマンモグラフィー検査は原則、女性技師が対応します。
- 患者様のプライバシーに配慮して当センターでは、撮影用の専用ケープを着用して撮影を行います。
- 当センターでは、神戸市の乳がん検診から精密検査まで対応しております。詳しくは、当センターの総合案内窓口にお問い合わせください。
X線骨密度測定装置
DEXA法 X線骨密度測定装置
X線骨密度測定装置 Discovery Ci型 (HOLOGIC社製)を導入しました
DEXA法による腰椎・大腿骨頸部の撮影
※DEXA法(Dual Energy X-ray Absorptiometry:二重エネルギーX線吸収法)
腰椎または近位大腿骨に二種類のエネルギーのX線を照射し、X線の骨による吸収の差を利用し骨塩量を測定します。この検査は骨粗鬆症の程度を把握したり、治療の効果判定に用いられます。
骨にはタンパク質やリンなどとともに、多くのカルシウムが含まれています。
しかし、骨に含まれるカルシウムの量は若年期をピークに年齢とともに減っていきます。そして、カルシウムの量が減少すると骨の構造が非常にもろい状態に変化し、骨折しやすくなります。これが骨粗鬆症です。
その原因には、老化によるものの他、閉経後の女性ホルモンの減少、栄養不足、喫煙、飲酒等があります。その中でも特に近年では、食生活の変化や無理なダイエットなどによる若年者の骨量の減少が問題となっています。