Q2.がんの痛みの自己管理はどうすればよいでしょうか?

痛みがあると睡眠が十分にとれなくなったり、食欲がなくなる原因となります。また、身体の痛みが長い間持続すると、不安になったり、抑うつ的になったりといった心の痛みを経験します。このことは治療意欲を低下させるとともに、身体の痛みを強く感じる原因となります。入院生活が長引くにつれ経済面などの社会的な苦痛も起こり、場合によっては、生きる意味や価値を見いだせないといったスピリチュアルな痛みも経験されているかもしれません。

痛みはたいへん不愉快なものです。したがって積極的ながん治療を行っている患者さんであっても痛みの治療を優先して行う必要があります。しかし、痛みは見えませんので、まわりの人(ご家族・看護師・医師など)には分からないことが多いです。少しでも痛みがある時には、早めに担当医に症状を伝えることが必要です。痛みとは主観的な感覚であるため患者さまが「痛い」と表現していただかなければ診断と治療が進まないのです。

【患者さんにして頂きたいこと】

  1. 痛みが発生したら必ず訴え、痛み治療を求め、治療が始まるまで訴え続けましょう。
  2. 治療内容の説明を聞き、疑問について質問し、医師・看護師・薬剤師に専門的な意見を求め、同意・不同意を明確に表現しましょう。
  3. 同意した治療内容は、決められた通りに受けましょう。
  4. 治療が始まっても、痛みが消えるまで「痛い」と言い続けましょう。