Q1.がんになるとともに心はどう変化するでしょうか?

がんという言葉は、心に大きなストレスをもたらします。初めてがんと告げられた時「まさか」「何かの間違いに決まっている」など認めたくない気持ちになる人がほとんどです。これは、大きな衝撃から心を守ろうとする通常の反応です。

しばらくの間は、不安や落ち込みの強い状態が続くかもしれません。眠れなかったり、食欲がなかったり、集中力が低下したりする人も少なくありません。今まで経験したことのないような、つらい状態に陥ってしまう人もいます。このような「不安」や「落ち込み」は、むしろ自然なことで、多くの方が直面しています。

病名告知やがんの再発、病状の進行などを知った時には、ストレスとなり日常生活への適応ができなくなることもあります。個人差はありますが通常2週間程度で適応しようとする力が働きだし、徐々に回復することができるといわれています。十分回復できないまま経過すると「適応障害」や「うつ病」となり、日常生活に支障を来たすため、専門的な治療が必要になります。