Q6.感染症

抗がん剤によって骨髄中の造血細胞の働きが抑えられると、白血球数(中でも好中球)が減少します。白血球の数が減少すると、病原菌に対する体の抵抗力が弱くなり、いろいろな部位で感染症を起こす可能性があります。ときには、菌血症・敗血症などの全身の感染を引き起こすことがあります。
一般に、抗がん剤投与から7~14日頃から白血球数が減少し、感染しやすい状態になります。

【感染症が疑われる症状】
  • 38℃以上の発熱
  • 寒気、ふるえ
  • せき、のどの痛み
  • 歯肉痛
  • 下痢、腹痛
  • 肛門痛
  • 排尿時の痛み
  • 血尿、頻尿、残尿感
  • 皮膚の発疹、発赤
  • おりものの増加、性器出血、陰部のかゆみ
【病院で行われる感染症の治療】
  • 血液検査、結果により抗がん剤の量や休みの考慮
  • 白血球を増やすための薬の投与
  • 抗生物質の投与
【セルフケアのポイント】
  • 手洗いをしっかりしましょう。(食事の前、トイレの前後、帰宅時)
  • なるべく回数を多く、うがいをしましょう。(起床時、帰宅時、食事の前)
  • 可能な限り、毎日入浴またはシャワーを行い、発熱時や倦怠感が強い時は体を拭くなどして体の清潔を保ちましょう。
  • トイレの後はウォシュレットなどを使用し、陰部を洗浄しましょう。
  • 人ごみは避けましょう。
  • 風邪をひいている人には近づかないようにしましょう。
  • 食事では刺身などを避け、加熱したものを摂るようにしましょう。
  • 発熱や悪寒など感染症の徴候がないか気をつけましょう。