Q3.日常生活の中でも、以下のような点に気をつけましょう

1. 感染を避ける。
患肢(乳がんの場合は、手術・リンパ節を切除した側の腕)は、リンパの流れが低下しているため、感染や炎症を起こしやすくなっています。土いじりのときは、手袋をしたり長袖を着用するようにしましょう。また万が一、虫に刺されたときには、ひっかいたりして皮膚に傷をつけないようにかゆみ止めの薬をぬるなどしましょう。また、日焼けの炎症でむくみがわるくなることがあるので、日焼け止め対策を心がけましょう。
2. スキンケア
肌の乾燥や角化を防ぎ、皮膚の保湿を心がけましょう。
洗うときは手で石鹸を泡立て、やさしく洗います。石鹸成分をやさしく十分に洗い流します。柔らかいタオルでそっと押すように拭きとります。
保湿クリームは、香料なども刺激が少ないものを選びましょう。
3. 重いものをできるだけ持たない。
重いものはなるべく持たないようにしてやむを得ず持つ必要があるときは、小分けして持つようにしましょう。また、買い物などはショッピングカートを利用するなどしましょう。赤ちゃんや小さなお子さんを抱く場合には、膝やクッションなどを利用し、赤ちゃんなどの体重を分散させるように心がけましょう。
4. パソコン使用時の注意。
乳がんで利き手のリンパ節を切除した場合で、仕事などでパソコンをよく使う必要がある方は、肘を長時間圧迫することで、腋にリンパ液がもどってくるのを阻害しやすいので、肘枕(リフトレスト)を使って手の重さを分散させたり、途中で手を休め、肘の屈伸運動をするなどしましょう。
5. 衣類について。
下着などは、できるだけ締め付けないゆったりしたものを選びましょう。
6. 挙上
脚なら足の方を、腕なら手の方を心臓より高い位置に保つとリンパ液は中枢部(心臓)へ向かって流れます。寝る時には必ず少しで手や足を高くするように心がけてください。布団や枕を利用して、10センチ弱の挙上で十分です。